研究内容
おいしさを生み出す風味知覚の神経回路機構の解明
風邪をひいて鼻が詰まったときに、食べ物がおいしくないと感じる経験がよくあります。一般的においしいというものは、味覚だけで決まるものだと思われています。しかし、ヒトが食べ物をおいしいと感じるためには、味だけでなく、食物の香りや舌に触れた食感などを含めた統合的な感覚が必要です。その中でも、食べ物の味と匂いによって作られる風味(Flavor)はおいしさの重要な要素です。特に、風味においては、口の中から鼻へと抜ける香りが大事です。こうした風味知覚の神経回路機構の解明を行うために、哺乳類のモデル動物であるマウスを用いて独自の行動課題の開発を行いました(Shiotani et al., iScience 2024)。こうした課題遂行中に、電気生理学的手法を用いて神経活動の記録を行い、その後機械学習を用いて風味知覚時の脳の情報処理機構について調べています。
参考:
マウスにおける風味知覚課題の開発
URL: https://brainscience.doshisha.ac.jp/br/news/detail/045-4wwO2w.html
URL: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2589004224001457