研究内容

近年、食と健康の関係が非常に注目されています。例えば、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の1つに「飢餓をゼロに」することが挙げられています。ここでは、同時に全世界で増加している肥満の解消も解決すべき問題であると指摘されています。さらに日本では、高齢者の食欲不振や主に若い女性の拒食症も深刻化しています。いずれも根幹に食欲が関与する課題ですが、その実態はどのようなものでしょうか?

 

ヒトを含め雑食性の動物は内的・外的要因により、食の好みを変化させ、様々な食物の中から食べるものを選び、摂取します。例えば、空腹の時とそうでない時では味の感じ方や食の好みが変化することが知られています。また、ストレスが食に与える影響もヒトの臨床試験などから指摘されています。しかし、脳が食物に含まれる多様な成分(感覚、栄養、機能性)を感知する仕組みは十分にわかっていません。また、経験や環境が脳にどのように作用し、食の好みや食欲が変化するのかについてもほとんどわかっていません。

  

そこで、これらの課題を解決するため食理神経科学研究室では以下のテーマで研究を行っています(各テーマの詳細はバナーをクリックすると表示されます)。